プロフィールインド経由ナクル湖マサイマラマサイ族ウォーキングサファリ

現地で申し込んだオプションツアー「ウォーキングサファリ」。
サファリではサファリカーから降りる事を禁止されている。その為、この日まで広い大地を見ながらも、私達は小さな箱のなか。という状態でした。
せっかく来たのだから、サファリを歩いてみたいと、マサイ族のガイド付き(1500ケニアシリング)のこのツアーを申し込んだ。

この晴れた日にケニアの大地を歩ける幸せは、今までの感動よりも身近なもの。内容的にはマサイ族のガイドさんに連れられて、自然を見たり大地に触れるという事で、特別動物を見たりという事はないのだけど、実の所、このオプションツアーは私のケニアツアーの中で1.2を争う程充実したものだった。

普段コンクリートの上ばかりを歩いている私にとってはどこまでも続く土の感触がまず心地いい。東京に帰ってきて思ったけど、こっちでは本当に土の大地を見つける事が至難の技。
99%人工的な地面を歩いてるって事が当たり前で、地球がこの土からなる大地だという事を忘れかけている。逆に近所の公園なんかが人工的に作られた土の大地のような錯角に陥っているような気がする。

そして今まで見てきた象やライオンと同じ大地を歩ける感動もひとしおだ。歩きながらマサイ族のスティーヴが様々な事を教えてくれる。
コレは蟻の家。小さなアリが巣を作ると大きなアリが奪いに来る。小さなアリを食べて、巣までも自分のものにしてしまうという。まさに弱肉強食の世界だ。このアリに噛まれると、ハチに刺されるくらい痛いらしい。

この辺りにある石は3種類に分けられる。「オイルストーン(油石)」「サンドストーン(砂石)」「ソフトストーン」。オイルストーンを使って火を起こす。サンドストーンで剣を研ぐ。ソフトストーンの使い道は聞かなかったけど、6種類の成分からなっている石らしい。

しばらく行くとカバの住む川に出た。しかし残念な事に、前日の雨で増水し濁った川にカバの姿は見えなかった。カバは5分おきくらいに水面に上がり呼吸をするらしい。という訳で、皆でカバがいる事を願ってじ~っと待ちましたよ。5分間。
結局カバちゃんには会えなかったけど、川岸で入浴しているマサイの人を見ちゃいました。ははは。

私が必死にスティーブから話を聞いている間に、なんとnarierinaちゃんはひつじGET!!
「意外に毛がゴツゴツしてて驚き!」と感激してたよ。
ずる~い!うらやまし~い!!
それにしても、この写真はナイス出来。


しばらく行った所で「歯ブラシの葉」を発見。スティーブは参加者全員に「マサイ族の歯ブラシ」を作ってくれました。
ただ赤い布をまとっているだけだと思ってたら、布の下から剣を取り出した。でっかい剣で器用に歯ブラシを作っていく。
この剣で夜羊や牛を狙ってくる肉食獣と闘ったり、ピアスホールを作ったりする(笑)。
彼等はほとんど耳に穴があいているのだが、もうピアスホールなんていう可愛いもんじゃなくって、びっくりするような大きな穴。耳の半分から下は輪っかが付いているのかと思ってしまった。


ケニアの大地が桁外れに凄いと思ったのは、360度大地が繋がっていたから。
ぐる~っと回っても地平線しか見えない。その上には広い空が広がっている。初めて大地と空に挟まれているって感じたし、大地よりも空の方が広くて、その先には宇宙があるんだと思った。地球が丸いんだって理屈じゃなくわかった。

この感動は、テレビで見てても映画館で見てても分からない。この大地に立った人にしか分からない。だから一人でも多くの人がココに来て、それを感じられたらな~って思う。

アフリカ・アカシア。マサイマラでは3種類のアカシアが見られる。キリンが食べる背の高い「イエローアカシア」。中くらいのサイズの「アンブレラアカシア」。実をつけているように見える、背の低い「ウッソリンアカシア」。


▼これはウッソリンアカシア。
この実に見えるの、じつはアカシアのものではないんですよ。アリが体液をこの木に差すと、その部分が膨らんで実のようになる。それをアリが巣にしているんですよ。ちょっと信じられないけど、ひとつ掴んでみてたら小さな穴があいていて、中からめちゃめちゃ小さいアリが出てきた。なんでココのアリは地上に巣を作らないのでしょう?